配信リストの価値を認識しよう
前の講座では、メール活用のポイントとして「ホームページを起点として、循環するマーケティングサイクルを意識し、そのプロセスに沿ってメール配信する」ことが大切と書きました。
前回講座/ 「マーケティングサイクル」を回すメールの役割
これからの講座では、メール活用のポイントとなる「プロセスに沿ったメール配信」をするために具体的にどうしていけばいいのか、という点について説明をしていきたいと思います。
今回は、マーケティングプロセスの第一ステップである「集客と見込み客の獲得」をテーマとしてとりあげます。本講座は「効果的なメール活用」が主テーマですから、SEOなど集客方法の詳細については割愛させていただきます。
ただ集客時に注意してほしいのは、商材に関心のない人(リスト)をいくら集めても意味がないという点です。(この点は説明するまでもないでしょう) 自社の商品を購入してくれる可能性のある、いわゆる”見込み客”を集められなけば意味がありません。
そのためにSEOやリスティング広告で集める際は、自社のお客様であれば、どういうキーワードで探すのか・というユーザー視点を忘れずに集客に取り組んでいただきたいと思います。
【 見込み客リストの重要性 】
自社にとってのお客様というのは、すぐに購入してくれる人だけではありません。それとあわせて、すぐに買ってはくれないが将来的に買ってくれる可能性のある”見込み客” もお客様予備群と定義できます。
ホームページ運営にあたって、このお客様予備群(=見込み客)をいかに効率的に多く集められるか、がとても大切なポイントになります。というのもホームページを訪問してすぐに商品を購入してくれるような人は、よくて1~3%程度です。
商材が説明型・啓蒙型の商品だったり、業態がコンサルティング業や士業の場合、コンバージョン率(以下CVR)が0.1%以下ということだって珍しいことではありません。
こういうCVRの低い商材をホームページで扱う場合、今すぐ購入には至らないが、将来購入したり利用してくれる可能性のある「見込み客リスト」をいかに多く集められるか、がとても重要になってきます。
この見込み客リスト(氏名やメールアドレス等)をどういう方法で集めるかという点については、次回の講座で詳しく説明します。今回はこの”リストの質”の重要性について、少し踏みこんで考えてみたいと思います。
メール配信の効果は次の略式で考えると判り易いでしょう。
配信効果 = 配信リスト数 × クリック率 × ランディングページのCVR
上の3つの因子の掛け算から効果は決まってきますから、それぞれの因子をいかに高くできるかがポイントになります。また配信効果が掛け算から算出されるところからもわかるように、2つの因子が仮に100%でも、残りの1つが0%だと、結果としては0ということになってしまう点に注意してください。
それでは、それぞれの因子をもう少しブレイクダウンして考えてみましょう。
<配信リスト数>
リスト数は多くあるに超したことはありませんが、ただ多くあればいいというものでもありません。 数とあわせて質がとても重要です。いかに濃いリストを集められるかがポイントになります。
<クリック率(レート)>
ここでのクリックレートとは、メール内に挿入されたランディングページのクリック率の事で、コンテンツの質によって決まります。 読者にとって関心の高いコンテンツを書くことがクリックレートを高めるポイントになります。
※クリックレートを分析するには、配信数に対する到達率や開封率、メール内に挿入されたランディングページのクリック数もあわせてみる必要があります。メール商人では、この効果測定機能が非常に充実しています。
<ランディングページのCVR>
このCVRはメールから誘導されたランディングページのコンバージョンレートのことです。この指数を高めるためにはランディングページの質を高めることはいうまでもないですが、 配信したコンテンツとランディングページの整合性が高い、という点も重要なポイントになります。
いくら質の高いコンテンツやランディングページを用意しても、メールとランディングページの整合性が乏しければ、高い効果をあげることはできません。
本講座では、上の3つの因子を高める方法についても徐々にふれていきたいと思います。
それでは、今回はここまでとさせていただきます。
次回は、”質の高い見込み客リスト”を集める方法について説明していきます。